令和2年度事業所における受動喫煙防止に関する調査結果について
改正健康増進法により令和2年4月1日から飲食店をはじめとする多くの施設が原則屋内禁煙になりました。西和賀町健康増進計画「まめまめ21」第2次中間評価では、改正健康増進法に基づく望まない受動喫煙を防止するため、普及啓発に取り組むことを方針に掲げています。
「西和賀町健康づくり宣言」に基づき、今後の喫煙対策推進に役立てることを目的として、町内事業所を対象に受動喫煙防止対策について実施した調査結果を公表します。
調査概要
町内医療機関・福祉施設、企業連・西和賀商工会に加盟している事業所101箇所
調査期間
令和2年8月26日から令和2年9月23日
調査方法
郵送配布・回収
調査項目
- 事業所の属性について
- たばこに関する知識について
- 喫煙環境について
- 禁煙や分煙以外の喫煙対策の取り組みについて
- 受動喫煙防止策に関する意見について
回収状況
調査票を郵送した101箇所のうち74箇所から回収(回収率73.3%)
主な調査結果
事業所の喫煙者率
「喫煙者がいない」事業所は39.2%、「喫煙者がいる」事業所は59.5%と平成29年度に実施した同調査(以下前回調査と表記)より喫煙者率が低くなってきている結果でした。
参考)前回調査値 「喫煙者がいない」事業所32.3% 「喫煙者がいる」事業者67.7%
たばこに関する知識
副流煙に対する認知度は91.9%、禁煙治療の保険適用に対する認知度は68.9%と前回調査より認知されてきている結果でした。
参考)前回調査値 副流煙に対する認知度84.4% 禁煙治療の保険適用に対する認知度40.6%
〈禁煙治療の健康保険等適用について〉
以下の条件を全て満たせば、健康保険等を使って禁煙治療を受けることができます。
- ニコチン依存症に関わるスクリーニングテスト(※)で依存症と診断された方(10点中5点以上)
- ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙本数)が200以上
- 直ちに禁煙したいと考えている方
- 治療を受けることを文書により同意している方
問 |
設問内容 |
1 |
自分が吸うよりも、ずっと多くのたばこを吸ってしまうことがありましたか? |
2 |
禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか? |
3 |
禁煙をしたり本数を減らそうとしたときにたばこがほしくてたまらなくなることがありましたか? |
4 |
禁煙をしたり本数を減らしたときに、次の症状のどれかがありましたか? (イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) |
5 |
問4の症状を消すために、またたばこを吸い始めることがありましたか? |
6 |
重い病気にかかって、たばこはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか? |
7 |
たばこのために健康に問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか? |
8 |
たばこのために精神的な問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか? |
9 |
自分はたばこに依存していると感じることがありましたか? |
10 |
たばこが吸えないような仕事や、つきあいを避けることが何度かありましたか? |
また、改正健康増進法により令和2年4月1日から飲食店・職場等に原則屋内禁煙が義務付けられたことに対する認知度も73.0%と高い結果でした。
喫煙環境
「指定した喫煙場所(灰皿配置のみ)を設置」が39.2%と最も多く、次いで「建物内全面禁煙」が31.1%でした。また、前回調査で「特に対策なし(どこでも喫煙できる)」という回答が半数以上だった「飲食サービス業」では4割が「敷地内禁煙又は建物内禁煙」と回答した。
敷地内禁煙あるいは建物内禁煙を行っていない理由として、業種別にみると「建設業」は「喫煙する従業員からの理解が得られないから(66.7%)」、「飲食サービス業」は「事業主の理解が得られないから(50.0%)」、「宿泊業」は「利用者(利用客)の減少につながる(54.5%)」との回答が多かった。
喫煙対策(禁煙や分煙以外)
禁煙や分煙以外の喫煙対策の取組状況としては「特になし」との回答が多かった。次いで、「ポスター掲示、リーフレット回覧」が18.7%との結果でした。
調査結果から今後の取り組みについて
前回調査に比べて、たばこに関する情報の認知度は高くなってきていますが、未だに受動喫煙防止の取り組みが進んでいない現状がみられます。たばこは喫煙者の健康を奪うだけではなく、家族や友人、職場の同僚など周囲の人の健康も奪います。そのため、町では今後さらに受動喫煙防止対策を強化していく予定です。改正健康増進法による受動喫煙対策の周知、事業所向けの健康教室や禁煙希望者に対するサポート事業等にも取り組んでいきたいと考えています。
更新日:2020年10月29日